このドキュメントの目的 ====================== このドキュメントには、内輪で使う独自の Postfix 配布物を運用する 人たちや、一般に使うための Postfix 配布物を維持管理する人たちへの ヒントや tips があります。 一般的な配布物: デフォルトでは小さな main.cf ファイルを提供してください ======================================================================= インストールされる main.cf ファイルは小さくなければいけません。 main.cf ファイルに1億の (訳注:膨大な) Postfix パラメータ全てを リストアップしようという衝動に抵抗「してください」。 Postfix は設定が簡単であると想定されています。1億のパラメータを main.cf にリストアップすることでこの目的を打ち破らないでください。 一般的な配布物: サンプル設定ファイルを含めてください ==================================================== sample-xxx ファイルを提供してください。これらのファイルが main.cf と 同じディレクトリにインストールされないのであれば、main.cf の最初に sample-xxx ファイルの存在をユーザに知らせるような注意を与えて 「ください」。sample-xxx ファイルがないと、Postfix の設定は ずっと難しくなります。 Postfix インストールパラメータ ============================== Postfix のインストールは1ダースほどのインストールパラメータによって 制御されます。詳細は postfix-install および post-install ファイルを 参照してください。ほとんどのパラメータは、コンパイル時には設定できない、 システムに依存したデフォルト設定を持っています。これはできれば後の リリースで調整される予定です。 他のシステムへの配布用にプレビルドパッケージを準備する ====================================================== インストールされた Postfix を持たないマシンで Postfix パッケージを ビルドすることもできます。Postfix のソースコードと、ターゲットと なるシステムと互換性を持つコンパイル環境が必要なだけです。 プレビルド Postfix パッケージは非特権ユーザでビルドすることが できますが、root でビルドする方が結果がわかりやすいです。 Postfix のコンパイルが成功したら、次のように実行します: % sh postfix-install インストールパラメータを入力するように指示されます。install_root ディレクトリを / 以外に指定します。mail_owner や setgid_group インストールパラメータの設定は main.cf ファイルに記録されますが、 パッケージが解かれて目的のマシンにインストールされるまで効果を 現しません。 このプロセスを完全に自動化したいのであれば、デフォルトではない 全てのインストールパラメータをコマンドラインに指定します: % sh postfix-install -non-interactive install_root=/some/where ... セキュリティ警告開始 -------------------- 配布用のアーカイブをビルドする際に、ファイルやシンボリックリンクだけを アーカイブし、親ディレクトリをアーカイブしないように気を付けてください。 そうしないと、プレビルド Postfix パッケージを解いたときに、 / /etc /usr /usr/bin /var /var/spool 等のシステムディレクトリの パーミションやオーナーを混乱させるかもしれません。これは特に postfix-install (上記参照) を非特権ユーザで実行したときに問題と なります。 セキュリティ警告終了 -------------------- それから、プレビルドパッケージを tar で固めるには次のステップを踏みます: % cd INSTALL_ROOT % rm -f SOMEWHERE/outputfile % find . \! -type d -print | xargs tar rf SOMEWHERE/outputfile % gzip SOMEWHERE/outputfile こうすると、展開の際に問題を起こすようなディレクトリを含みません。 プレビルドパッケージのインストール ================================== プレビルド Postfix パッケージを解くには、以下と同様に実行します: # umask 022 # gzip -d