このページでは何かの間違いで過去の遺物を手に入れてしまった人達のために
過去に作成したものをそのまま残してありますので、
一部に不自然な文章が残っている場合がありますが、あしからず
御了承下さい。
なお、IDT の Intel 互換チップ部門は VIA に買収され、
その技術は Cyrix III として生かされています。
注意: このページに記載してあることは
無保証です。実行する場合はすべてあなたの
責任において実行してください。マシンから火が出たり、あなたが
感電死したとしても、私は一切の責任をおいません。
また、メーカーからの一切の保証を受けられなくなるかも知れないことを
覚悟しておきましょう。
FM/V Desk PowerSP を捨てて自作マシンに移行した当研究室の rascal 君から
FM/V の匡体を譲り受けたので、ちょっと遊んでみようと思い、
最近ショップなどで見かけるようになった IDT 社の C6 (WinChip)を
のっけることにしました。
彼から譲り受けたのは次の機種です。
富士通 FM/V Desk Power SP (96年春モデル)
ただし、ここから Pentium-133、Hard Disk、CD drive、カード等ほとんど
抜き取られたもの(^^; FDD と CPU cooler とメモリを 16MB 残してもらいました(^^)
こんな悲しい姿になっています。
このマシンのマザーボードには直付けの Mach64 があったので、グラフィック
カードはいらず、あとはとりあえず CPU さえ準備すればおっけー。
大須(名古屋にある電機街)でお店の人に
「FM/V に C6 載せて動いたって話聞いたことある?」って聞いてみたら、
「雑誌で動いたっていうのはみたことあるよ」っていわれたので、衝動的に
IDT-C6 200MHz を 8,900円(+Tax) で Get し、準備は完了。
さっそく FM/V の箱を開け、マザーボード上のジャンパスイッチを
チェック。
ベースクロック 66MHz x 3 倍で動かすべく、次のようにジャンパを
変えました。私が買った C6 は 3.52V 駆動のものなので、もちろん忘れずに
変更。
Jumper # | Default | New |
---|---|---|
1 | 2-3 | 1-2 |
19 | 2-3 | 1-2 |
21 | 1-2 | 2-3 |
で、CPU を挿して電源を入れてみたところ... 何もでてこない(T_T)
いろいろジャンパをいじってみたら、50MHz x 3 もしくは 66MHz x 2 の
設定ならば BIOS が動き出すことが判明。ただし 66MHz x 2 では
「CPU のクロック倍率がちがうよん」って怒られたので、結局 50MHz x 3 の
設定で動かすことに。でもなぜか BIOS は Pentium-166 っていう、
不思議な認識をしている...
余っていた壊れかけの IDE の HDD と、別のマシンについていた ATAPI の CD-ROM drive を接続して、Windows95 を試しにインストール。 WCPUID というソフトで現在の CPU クロックを確かめてみたのが下の図。
何故か 200MHz で動いてました。
結論としては、マザーボードが C6 を P55C として認識せずに、P54C として 認識したために、JP-16/JP-19 を 1-2/1-2 としたのは 3/2 倍となり、 C6 の場合、IDT の web ページにあるように M/B 上の 3/2 倍の設定は 内部クロック4倍とされるため、結局 50MHz x 4倍で動いているという ことのようです。ところで Acer の V50LA というマザーボード、PCI のチップは ALi 製で、 Intel のチップは全然載っていないんです。デフォルトでは(おそらく)唯一 Pentium だけが Intel 製。ところが C6 に変わってしまった今、
Intel Inside のシールは全くウソになってしまいました(^^;
せっかく Win95 用にデザインされているのに、Win95 はベンチマーク後
すぐに削除されてしまったし(^^;;
つづいて、家で使っていた 2GB の HDD を引っこ抜いてきて、
FreeBSD のインストール。2.2.5R を入れたのですが、なんの問題もなく
インストールできてしまいました。
ちなみに boot 時の CPU 認識はこのようになっていました。
さらに TurboLinux もいれてみましたが、こちらもなんの問題もなし。 C6 は非常に素直な CPU のようです。
ちなみに、X Window System でのベンチマークの結果では、 X11perf & Xmark というベンチマークソフトを用いて、 FM/V D5120 が 5.3249、FM/V DSP w C6 が 6.7018 という感じでした。
(1999年9月23日追加)
1999年9月30日で IDT 社が WinChip の製造販売を中止することを
決定したため、 WinChip が市場から消えてしまいそうな気配がただよって
います(IDT の x86 部門を買収した VIA には WinChip 路線をこのまま
継承していってもらいたいのですが...)。さらに 21日に発生した台湾の
大地震(亡くなられた大勢の方にご冥福をお祈りします)によって台湾の半導体
産業に大きな打撃が出てチップが高騰しそうな気配も感じられました。
そこで私も WinChip 亡き後、FM/V がこのままで朽ちていくのは非常に
寂しいので、FM/V にゲタなしで搭載できる最高のチップとして
(だってゲタ高いんだもん(^^;)、WinChip2A-200 を 4,780円で購入し、
C6-200 と取り替えてみました。だんだん市場から WinChip が消え去って
いくのが惜しくて飛びついたため、底値の3000円台で手に入れることは
できませんでしたが、手に入っただけよかったかも。
これまで C6 を 50MHz x 4 として動かしていたのですが、試しに WinChip2 を載せる時に 66MHz x 3 に変更してみたら、BIOS もちゃんと動作し、 何も怒られずにうまく OS が起動してしまいました。現在のところ、 MMX や 3D Now! の機能を活用できない OS で運用されているので、その 性能はよくわかりませんが、とりあえず FreeBSD のカスタムカーネル コンパイルベンチマーク(GENERIC でもよかったんですけどね)をやって みたところ、次のような結果が得られました。
C6-200 402.838u 58.473s 7:57.16 96.6% 1074+1503k 26+3166io 4pf+0w WinChip2A 315.848u 41.229s 6:09.09 96.7% 1086+1526k 14+3164io 4pf+0w
バスクロックが 50MHz から 66MHz にあがったためなのか、それとも CPU の性能があがったためなのかわかりませんが、速度は2〜3割速くなって おり、体感的にもレスポンスが良くなった気がします。 これできっと FM/V も朽ち果てるまで使われることでしょう。
Back to Ike's Home page