POSTLOCK(1) POSTLOCK(1)
名前
postlock - メールフォルダのロックとコマンド実行
書式
postlock [-c config_dir] [-l lock_style]
[-v] file command...
解説
postlock(1) コマンドは排他的アクセスのために file をロックし、 command
を実行します。ロックの方法は Postfix UNIX 形式ローカル配送エージェン ト
と互換です。
オプション:
-c config_dir
デフォルトの設定ディレクトリの代わりに、指定されたディレクトリの
main.cf 設定ファイルを読みます。
-l lock_style
mailbox_delivery_lock 設定パラメータ (下を参照) で指定されたロッ
ク方法を上書きします。
-v デバッグ目的で冗長モードを使用します。-v オプションを複数指定す
ると、冗長度が増します。
引数:
file メールボックスファイル。ユーザが read/write パーミションを持つべ
きです。
command...
file が排他的アクセスのためにロックされている間に実行するコマン
ド。このコマンドは直接実行されます。つまりシェルコマンドの解釈を
受けません。
診断
postlock(1) が要求した操作を実行できなかった場合の返り値は 75(EX_TEMP-
FAIL) です。それ以外は、終了状態はコマンドの終了状態です。
バグ
リモートのファイルシステムでは、ロック獲得機構は必ずしもアクセスの衝 突
を 避けられません。他のマシンのプロセスによるファイルアクセスは避けてく
ださい。
環境変数
MAIL_CONFIG
Postfix 設定ファイルのディレクトリ。
MAIL_VERBOSE
デバッグ目的の冗長ログモードを有効にします。
設定パラメータ
以下の main.cf パラメータは特にこのプログラムに関連があります。以下の文
章はパラメータの概要のみを提供します。例を含む詳細は postconf(5) を参照
してください。
ロックの制御
deliver_lock_attempts (20)
メールボックスファイルや bounce(8) ログファイルの排他的ロック を
獲得する試行の最大回数。
deliver_lock_delay (1s)
メ ールボックスファイルや bounce(8) ログファイルの排他的ロックを
獲得する試行間の時間。
stale_lock_time (500s)
古いメールボックスの排他的ロックファイルが取り除かれるまでの時間
。
mailbox_delivery_lock ('postconf -d' の出力を参照)
配送しようとする前に UNIX 形式の local(8) メールボックスにロック
する方法。
リソースおよび速度の制御
fork_attempts (5)
子プロセスを fork() しようとする最大回数。
fork_delay (1s)
子プロセスの fork() 試行間に入れる遅延。
その他の制御
config_directory ('postconf -d' の出力を参照)
Postfix main.cf および master.cf 設定ファイルのデフォル ト の 場
所。
関連項目
postconf(5), 設定パラメータ
ライセンス
The Secure Mailer license はこのソフトウェアと一緒に配布されなければい
けません。
作者
Wietse Venema
IBM T.J. Watson Research
P.O. Box 704
Yorktown Heights, NY 10598, USA
POSTLOCK(1)