TCP_TABLE(5) TCP_TABLE(5)
名前
tcp_table - Postfix クライアント/サーバテーブル検索プロトコル
書式
postmap -q "string" tcp:host:port
postmap -q - tcp:host:port <inputfile
解説
Postfixメールシステムはオプションでアドレス書き換えやメールルーティング
のテーブルを使用します。これらのテーブルは通常 dbm または db フォーマッ
トです。それ以外に、テーブル検索をTCPサーバに向けることもできます。
あなたの Postfix システムがサポートしている検索テーブル形式を知るには、
"postconf -m" コマンドを使います。
検索テーブルをテストするには、上の書式に記述したように "postmap -q" コ
マンドを使います。
プロトコルの解説
TCPマップクラスが実装しているのはとても単純なプロトコルです: クライアン
トは要求を送り、サーバが応答を1つ送ります。要求と応答は1行のASCII文字列
として送られ、ASCII改行コードで終わります。要求と応答のパラメータ (以下
参照) は空白で区切られます。
送信と受信の操作は100秒以内に完了しなければいけません。
要求の書式
それぞれの要求にはコマンドと検索キー、場合によっては検索結果を指定し ま
す。
get SPACE key NEWLINE
指定されたキーの下にあるデータを検索します。
put SPACE key SPACE value NEWLINE
この要求は現時点では実装されていません。
応答の書式
そ れぞれの応答には状態コードと文字列を指定します。応答は最後の改行を含
めて4096文字を超えてはいけません。
500 SPACE text NEWLINE
検索要求の場合には、要求されたデータが存在しませんでした。更新要
求の場合には、要求は拒否されました。 text には問題の性質を記述し
ます。
400 SPACE text NEWLINE
これはエラー状態を示します。textには問題の性質を記述します。クラ
イアントは後で要求を再試行するはずです。
200 SPACE text NEWLINE
要 求は成功しました。検索要求の場合は、text にはエンコードされた
形の要求されたデータを含みます。
エンコード
要求および応答パラメータでは、% 文字や各非表示文字、空白文字は %XX で置
き 換 えなければいけません。この XX は対応するASCII文字の16進の値です。
16進コードは大文字・小文字もしくは混在のいずれでも指定できます。
Postfixクライアントは常に要求をエンコードします。応答に % や改行文字 が
含 ま れ ないことが保障できるのであれば、サーバはエンコードを省略できま
す。
セキュリティ
セキュリティ上重要な目的でTCP検索テーブルを使わないでください。このクラ
イアント-サーバ接続は保護されておらず、サーバは認証を受けません。
バグ
検索のメソッドのみが現在実装されています。
接 続が長時間にわたりアイドル状態になっても、クライアントは通信を切りま
せん。
関連項目
postmap(1), Postfix 検索テーブルマネージャ
regexp_table(5), 正規表現テーブルの書式
pcre_table(5), PCRE テーブルの書式
cidr_table(5), CIDR テーブルの書式
README ファイル
DATABASE_README, Postfix 検索テーブルの概要
ライセンス
The Secure Mailer license はこのソフトウェアと一緒に配布されなければい
けません。
作者
Wietse Venema
IBM T.J. Watson Research
P.O. Box 704
Yorktown Heights, NY 10598, USA
TCP_TABLE(5)