POSTCONF(1) POSTCONF(1) 名前 postconf - Postfix 設定ユーティリティ 書式 postconf [-dhnv] [-c config_dir] [parameter ...] postconf [-aAmlv] [-c config_dir] postconf [-ev] [-c config_dir] [parameter=value ...] postconf [-btv] [-c config_dir] [template_file] 解説 postconf(1) コ マンドは設定パラメータの現在の値を表示したり、設定パラ メータの値を変更したり、Postfix メールシステムに関するその他の設定情 報 を表示します。 オプション: -a 利用可能なSASLサーバプラグインの種類をリストアップします。 SASL プラグインの種類の選択は、以下 に 挙 げ る 名 前 の う ち1 つ を smtpd_sasl_type 設定パラメータに指定することでおこないます。 cyrus Cyrus SASL サポートつきでPostfixが構築された場合に、この サーバプラグインは利用できます。 dovecot このサーバプラグインにはDovecot認証サーバが必要です。 この機能はPostfix 2.3以降で使えます。 -A 利用可能なSASLクライアントプラグインの種類をリストアップします。 SASL プ ラ グ イ ン の 種類の選択は、以下に挙げる名前のうち1つを smtp_sasl_type または lmtp_sasl_type 設定パラメータに指定する こ とでおこないます。 cyrus Cyrus SASLサポートつきでPostfixが構築された場合に、このク ライアントプラグインは利用できます。 この機能はPostfix 2.3以降で使えます。 -b [template_file] 配送状態通知 (DSN) メッセージの最初に現れるメッセージ 本 文 を、 $name 表記を現在の値に置き換えて表示します。ビルトインメッセージ 本文を上書きするには、コマンドラインの最後でテンプレートファイル を指定するか、main.cf の bounce_template_file パラメータでテンプ レートファイルを指定します。ビルトインメッセージ本文テンプレート を 強 制的に選ぶには、空のテンプレートファイル名 (シェルの言語で は: "") を指定します。 この機能はPostfix 2.3以降で使えます。 -c config_dir デフォルトの設定ディレクトリの代わりに、指定されたディレクトリの main.cf 設定ファイルを読みます。 -d 実際の設定の代わりにデフォルトのパラメータ設定を出力します。 -e main.cf 設定ファイルを編集します。ファイルは一時ファイルにコピー されてから名前が変更されます。パラメータと値はコマンドラインで指 定します。シェルのメタ文字や空白を保護するには引用符を使ってくだ さい。 -h 通常は値の前にある ``name = '' 情報を外して、パラメータの値のみ を出力します。 -l サポートされた mailbox のロック方法の名前を全てリストアップし ま す。 Postfix は次の方法をサポートします: flock ロ ーカルファイルのみに対する、カーネルベースの Advisory ロック方法。このロック方法は BSD 互換ライブラリを持つシス テムで使えます。 fcntl ローカルおよびリモートファイルに対する、カーネルベースの Advisory ロック方法。 dotlock アプリケーションレベルのロック方法。アプリケーシ ョ ン は filename という名前のファイルを、filename.lock という名前 のファイルを作成することでロックします。アプリケーショ ン は 、異常終了の後に残された古いロックファイルと同様に、ロ ックファイル自体も削除することが期待されます。 -m サポートされている検索テーブルのタイプを全てリストアップします。 Postfix設定ファイルでは、検索テーブルは type:name のように指定し ます。ここで type は以下に挙げるタイプのいずれかです。テー ブル name の文法は DATABASE_README ドキュメントに書かれているように、 検索テーブルの種類に依存します。 btree ソートされた、安定した木構造。これは Berkeley DB データベ ースをサポートしているシステムで使えます。 cdb 増分更新をサポートせず、読み込みに最適化された構造。これ は CDB データベースをサポートしているシステムで使えます。 cidr Classless Inter-Domain Routing (CIDR) パターンが値に関連 しているテーブル。これは cidr_table(5) に記述されて い ま す。 dbm ハッシュに基づきインデックス化されたファイル形式。これ は DBM データベースをサポートしているシステムで使えます。 environ UNIX プロセス環境配列。検索キーは変数名です。元々はテスト 目 的で実装されましたが、いつか誰かの役に立つかもしれませ ん。 hash ハッシュに基づきインデックス化されたファイル形式。これ は Berkeley DB データベースをサポートしているシステムで使え ます。 ldap (read-only) LDAP プロトコルを使った検索を実行します。これは ldap_ta- ble(5) に記述されています。 mysql (read-only) MYSQL プ ロ ト コ ル を 使 った検索を実行します。これは mysql_table(5) に記述されています。 pcre (read-only) Perl 互換正規表現に基づいた検索テーブル。ファイルフォーマ ットは pcre_table(5) に記述されています。 pgsql (read-only) PostgreSQL プ ロ トコルを使った検索を実行します。これは pgsql_table(5) に記述されています。 proxy (read-only) Postfix proxymap(8) サービスを使って実装された検索テー ブ ル。テーブル名の文法は type:name です。 regexp (read-only) 正 規 表現に基づいたテーブル。ファイルフォーマットは reg- exp_table(5) に記述されています。 sdbm ハッシュをベースにした、インデックス化されたファイルの 種 類。 これは SDBM データベースをサポートしているシステムで 使えます。 static (read-only) 常に名前自身を検索結果として返 す テ ー ブ ル 。 例 え ば 、static:foobar は常に検索結果として foobar を返します。 tcp (read-only) tcp_table(5) に記述されている、単純な要求-応答 プロトコル を使った検索を実行します。この機能は Postfix 2.2 には含ま れません。 unix (read-only) UNIX 認証データベースに問い合わせる限られた方法。次のテー ブルが実装されています: unix:passwd.byname このテーブルは UNIX パスワードデータベースです 。 キーはログイン名です。結果は passwd(5) 形式のパス ワードファイルエントリです。 unix:group.byname このテーブルは UNIX グループデータベースです。 キ ー はグループ名です。結果は group(5) 形式のグルー プファイルエントリです。 Postfix が構築された方法によっては、他のテーブル形式が存在するか もしれません。 -n main.cf で明示的に指定されていて、組み込まれたデフォルト値のまま 残っていないパラメータ設定を表示します。 -t [template_file] 配送状態通知 (DSN) メッセージのテンプレートを表示します。ビル ト イ ン テンプレートを上書きするには、コマンドラインの最後にテンプ レートファイルを指定するか、main.cf の bounce_template_file パラ メータでテンプレートファイルを指定します。ビルトインメッセージ本 文テンプレートを強制的に選ぶには、空のテンプレートファイル 名 ( シェルの言語では: "") を指定します。 この機能はPostfix 2.3以降で使えます。 -v デバッグ目的の冗長ログモードを使用します。-v オプションを複数 指 定すると、冗長度が増します。 診断 問題は標準出力ストリームにレポートされます。 環境変数 Postfix 設定ファイルのあるディレクトリ。 設定パラメータ 以下の main.cf パラメータは特にこのプログラムに関連があります。 以 下 の 文 章 はパラメータの概要のみを提供します。例を含む詳細は post- conf(5) を参照してください。 config_directory ('postconf -d' の出力を参照) Postfix main.cf および master.cf 設定ファイルのデフォルトの場 所。 bounce_template_file (empty) バウンスメッセージテンプレートを持つ設定ファイルのパス名。 ファイル /etc/postfix/main.cf, Postfix 設定パラメータ 関連項目 bounce(5), バウンステンプレートファイルの書式 postconf(5), 設定パラメータ。 README ファイル DATABASE_README, Postfix データベース入門 ライセンス The Secure Mailer license はこのソフトウェアと一緒に配布されなければい けません。 作者 Wietse Venema IBM T.J. Watson Research P.O. Box 704 Yorktown Heights, NY 10598, USA POSTCONF(1)